気象予報士な日々

風が語りかけます(´・ω・`)ノシ

お天気雑学/気象予報士流フォトジェニック写真撮影術

ジブリ風のSNS映えする写真が撮れるという、千葉県の江川海岸に行ってきました。

到着するまであまり深く考えてなかったのですが、いい写真を撮るには、気象の知識が必須だと判明しました。

 

江川海岸とは

江川海岸は千葉県木更津市にある東京湾最大級の干潟で、春には潮干狩りを楽しむことができます。

この浜では、アサリやハマグリの密漁者が後を絶たず、昭和60年代には約1km沖合に監視小屋を設置し、そこに送電線や電話線を引くために電柱も立てられました。

その電線の群れ形成する、千と千尋の神隠しのワンシーンと見まごう海中電線を見ることができる他、千葉のウユニ塩湖と称される水鏡も楽しむことができます。

 

僕はスマホでこんな写真を撮りました。

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ポイントは気象予測

僕は木更津駅からタクシーで行ったのですが、

運転手さんの『見え方は気象状況にかなり左右される』というアドバイスを聞いて、

色々情報を教えてもらいつつ、独自のポイントをまとめてみました。

 

①干潮

 これは当然。

 海中電線を見たければ、満潮の時間を狙いましょう。

 逆に水鏡を狙うなら、干潮の数時間前がねらい目です。

 これは、水位が高いと波が立ちやすくなってしまうため。

 気象庁HPでこの通り、ピンポイントで干潮の時間を確認できます。

 

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気象庁 | 潮汐・海面水位のデータ 潮位表

②日の出/日の入

 これも当然ですね。

 マジックアワーと言われる、日の出日の入の時間帯は、

 光のグラデーション、工場の明かり、沈む夕日と様々なオプションが追加されます。

 現にこの時刻には、これだけの人が並んでいました。

 

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③雨

 これはタクシーの運転手が肝になると言っていた要素です。

 雨が上がって澄んだ空気だと、先にある君津の工場地帯の明かりがはっきり見えて、全然違って見えるんだそうです。

 ちなみに僕が言った時も直前まで雨が降っている、ベストコンディションだったので、運転手さん的にはとてもラッキーなんだそうです。

 これが到着30分前の状況。

 

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④風

 一番難しい要素ですが、風がない状況の方が、水鏡がきれいに見えます。

 0m/s程度の凪の状態を目指しましょう。

 海風から陸風に代わる、日の入直後がシャッターチャンスです!

 天気図を見て、等圧線の込み具合や前線の有無を確認しましょう。

 

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 この日は前線が近くにあったせいか、絶えず南東風が東京湾に入ってきていて、

 凪の状態は結局ありませんでした(泣)

 

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様々な顔を見せる江川海岸で、天気の移ろいを感じてみるのも面白いのではないでしょうか。

 

( ´・ω・`)ノシではでは